毎週土曜日の夕刻6時になると、各地よりメンバーが集まってくる。

指揮者の「こんばんは」の声で練習が始まる。
練習は日常の雑多な事柄から解放され、互いが呼応するように音に集中していく。
まっすぐで透明な声、しかも天使のような声で歌いたいというのが、
私たちの日ごろの目標である。
曲の最終部分で、波が静かに引くように声がまとまったときなど、
ア・カペラをやっていてよかったと思える瞬間である。

私たちは、春と夏に合宿を行っている。
澄み切った空気のもと、白熱した練習がくりひろげられる。
練習後のミーティングでも、やっぱり楽譜を持って、モンテヴェルディなどの曲を歌ってしまう。
そんな歌好きな集団である。

第16回定期演奏パンフレットより抜粋